長野市事業用ビル コンバージョンの成功事例①(プロフェッショナルに聞く)
最近、事業用ビルを賃貸用にコンバージョン(用途変更)して上手くいったというお聞きしました。この事例を企画施工した和田内装(株)の和田社長と和田峻也さんに詳しくお話を聞いてみました。
ちなみに和田社長は、不動産から建設、投資、ナイトスポットの情報まで、何をお聞きしてもほぼ知らないことがない情報通です。
物件の基本データ
所在 長野市内某所
築年数 50年程
構造 鉄筋コンクリート造(RC)
概要 1階は駐車場、2階はもともと5戸の事務所だったが全ての間仕切りを取り除いてあるスケルトン状態、3階以上もあり居住用
※事例は2階部分のコンバージョン(用途変更)です。
永井 最初にどの様な企画だったのですか。
和田社長 2階部分がスケルトンで空いていました。もともとは5戸の事務所でしたので柱も5戸用に配置されていましたが、オーナーの意向で、収益力を高めるために柱に合わせて5戸ではなく6戸の1Rを造りました。
峻也さん 5戸用の柱の配置でしたので、6戸にするのは設計が大変でしたが上手くいきました。特に柱回りのすスペースが使いにくかったですが、柱回りはオープンクローゼットにしたりして、逆におしゃれで個性的なものができました。
永井 コンセプトやデザインはどの様な感じですか。
峻也さん ターゲット:若者、単身者
デザイン:北欧風→伝統的で廃れません。
永井 実際に入居したのはどの様な方ですか。駐車場無しでも大丈夫でしたか。
峻也さん 学生さん、社会人、個人事業用の方もいましたね。主婦の個人事業(ネイル)とかを自宅でする方とか増えてますよ。車のない方、単身赴任とかも結構います。
永井 コンセプトにはまり、若い方で決まったんですね。今回は街中ですが、駐車場無しでいけるエリアはどこまでですか。
和田社長 1Rの場合、長野駅から善光寺下までで、駅から徒歩10分以内です。
永井 入居はすぐに決まりましたか。
和田社長 昨年の10月半ばに完成して、12月末で5/6、今年2月に最後の1つが決まりました。
永井 工事費と賃料収入はどんな感じですか。
峻也さん 工事費は6戸で2,000万円(1戸あたり333万円)、月収は6戸で27万円、年収は324万円となります。表面利回りは16.2%です。コストを抑えて良いもの(市場価値があるもの)を造りたかったので、費用を掛けるところ掛けないところにメリハリを付けました。
永井 結構良い利回りですね。費用を掛けたところはどこですか。
峻也さん 水回りです。キッチンはミニキッチンでなくシステムキッチン。トイレのウォシュレットのリモコンは壁付けのもの。LIXIL製で、賃貸用ではなく一般住宅用のもの使いました。インターホンは防犯上モニター式のものです。フリーWi-Fiも入れました。あとエアコンと照明も付けました。
永井 ホテルのようにすぐに住める状態にしたのですね。コストを抑えたところはどこですか。
峻也さん 床はフローリングではなくクッションフロアに、壁はビニールクロスにしました。最近のクッションフロアの材質は良いですよ。ここらへんは、回転のたびに代えていきますので。
永井 なるほど、消耗品は安くても退去のたびに代えていくということですね。
今回はここまでです。和田内装(株)様の賃貸物件のリノベーションには、相当の自信を感じました。それは、ただ施工するというのではなく、
・トレンドや賃貸需要に合ったものを造る。
・利回り重視、費用対効果を最大限に求める。
・新築等の競合物件を分析し、賃料面での優位性を確保する。
といった、賃貸経営の重要な要素を総合的にコンサルティングしているからです。
次回はコンサル内容(ソフト面)のお話を引き続きご紹介します。
収益物件でお困りでしたら和田内装(株)様と一緒にご相談を承ります。お気軽にお問い合わせ下さいませ。