不動産の査定価格と実勢価格について
不動産業者の査定は、物件の取引事例に基づき、個別要因を加味し算定するのが基本です。
具体的には土地の場合、同一需給圏内の取引事例から、標準的な画地価格を20万円/坪と見たとします。査定物件の個別要因として、例えば南面道路でしたら、+8%と査定します。この場合の査定価格は20万円/坪×1.08×坪数となります。ここまでは、マニュアル通りの査定です。マニュアルは、公益財団法人不動産流通促進センターのものを使います。
しかしながら、マニュアル通りに価格を査定しても、実際に成約する価格を提案しないと意味がないと考えております。
実務上のポイントとしましては、
・個別要因のマニュアル通りの数値化では実勢価格とはならない。例えば間口が2.5mの物件では-8%ですが、市場では-8%では反応しないと思われます。
・人気があるエリアでは、坪単価より、総額が重要です。購入希望者層の動向を考えますと、坪単価が多少高くてもコンパクトな土地は総額が下がりますので、成約します。逆に面積が広い土地は総額が上がりますので、総額を抑えないと成約しません。
・同じ築年数の中古住宅では、在来の木造住宅より、ハウスメーカーの住宅がより価格が付きやすい。ハウスメーカーの建物は経験変化による躯体の劣化が少ないのが特徴です。
等々ありますが、推定成約価格を査定するのは、マニュアルよりは、買主が求めている価格を把握しているかどうかがポイントです。
現在はコロナ禍ですが、長野市近郊の居住用の購入需要は悪くありません。また、県外の売主様とも郵送やメール、オンラインで対応させて頂いております。
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